なかなか追い付かない忘備録。
一作品ずつ書きたいところですが・・・最近劇場で観た映画を簡単感想で。
(ネタバレあるので、気になる方はスルーしてください)
「ボブという名の猫2 幸せのギフト」
1を観ていたので、続編ももちろん。
ホームレス同然のストリートミュージシャンが一匹の猫と出会って再生する物語だった1作目。この2作目はボブとの物語を本として出版し、ベストセラー作家となったジェームズが偶然助けたホームレスに自分が路上で過ごした最後のクリスマスのことを語る構成となってます。
イギリスでは動物福祉局というのがあるのですね。適正な飼い方をしているかどうかチェックされます。それでジェームズが目を付けられ、ボブを飼う資格があるのだろうかと悩む姿が悲しい。でも周りの暖かい人たちに支えられ、そして人のためにしたことが自分に返ってくるというギフトがあり、ほんわかとしたクリスマスの良いお話という風に纏められてました。
私は実際のボブの訃報を知っていたため、とにかくボブの姿を目で追ってしまいましたね(涙目) おそらく3匹くらいの茶トラさんがボブの役を演じているのでしょうけど、ご本人?はすぐ分かります。ジェームズを救い、本や映画にもなって私たちに届けられたボブの姿に癒されました。まさに幸せのギフト。天国で安らかに・・・と願ってます。
「世界で一番美しい少年」
ビスコンティ監督の映画「ベニスに死す」に出演したビョルン・アンドレセン。
「世界で一番美しい少年」と称賛された彼の50年に迫るドキュメンタリー。
「ベニスに死す」は何度も観てるため、興味がありつつも、なかなか観に行くのを悩みました。ビョルンは映画に出ることで一躍注目を浴びてしまいましたが、その陰で辛い思いをしたと思うと大変複雑。どんなことがというのはあまり細かく描かれてはなかったのですが、オーディションで戸惑う姿は何だか痛々しい。ビスコンティはもうウキウキでこの少年に決めた!と。確かに美しさに目は奪われてしまうので・・・自分としても搾取に加担しているような気が。映画のヒットで来日して大フィーバー。当時なんと歌まで歌わされていたのですね。時間に追われ、完全に過重労働。
でも彼が日本の文化、芸術にインスピレーションを与え(漫画ベルばらのオスカルのモデルでもあった)、その影響力は大きなものでした。日本にはまた訪れたかったという言葉には、ちょっとホッとしたりして。
彼自身の生い立ちが複雑で、それが美しさに加えて独特の憂いや陰となり惹きつけられるのかなとも感じました。一本の映画が一人の少年の運命を変え、不幸な出来事もあったけど、このドキュメンタリーに出演を決意したことが大きな一歩になりますように。
実際、ドキュメンタリーでありつつ役を演じているようにも思えたし、今後も「ミッドサマー」のように出演依頼が来るのではと思います(ロケの様子が何だか楽しそうでした) 長身、長髪の独特な風貌はオーラがありますね。
あと、ベニス死すの舞台であったホテルが今は廃墟のようになっていたのはびっくりしました・・・。とにかくいろいろな意味で観ておいて良かったです。
「ひまわり」
リバイバルですが、公開50周年のHDレストア版。
名作であり、印象的なひまわり畑は当時のウクライナで撮影されたものと言うことで
何度か観てはいるけど、劇場で観たくなりました。
やはり細部は忘れているものですね。
戦争に引き裂かれる男女の悲劇。新婚時代はコメディタッチなのに、派兵されてから一気にトーンが変わります。主演二人の切なさはもちろんのこと、マストロヤンニを救ったリュドミラ・サベーリエワとソフィア・ローレンが顔を合わせるシーン。ここは二人の気持ちが分かりすぎて、何とも辛い場面でした。ローレンの演技は見事。
昔はすごく大人の女性に見えましたが、やはり若いな(自分が年取ったせいかしら)
ツッコミどころはありながら、哀切漂うテーマ曲に乗せて反戦のメッセージがある芯の通った作品。50年たってもまだ戦争がなくならないという愚かさを痛烈に感じました。
実家で見つけたサントラ盤。
マストロヤンニの存在が・・・女性二人の方をクローズアップしてますね。
レコードプレイヤーがないので聴けないのが残念。
他にもいろいろ昔のレコードが残ってるので、今さらですがプレーヤー欲しいかも。