師走に入ってしまいました。
何だか落ち着かない毎日。
なのにブログにアップしたいこともいろいろ溜まってます。
とりあえず、記憶が遠ざかる前に広島に行った時のことなど。
先月、例の島アートに行った時、ちょっと広島まで足を延ばしてました。
久しぶりの現代美術館。
小高い山の上にあるので、散策しながら目指します。
晴天で気持ちが良かったです。
エントランス。
特徴的な建物は黒川紀章氏の設計。
ぐるりと円形になってます。
こんな建物の中で展示されていたのは
インポッシブルな建築の数々。
20世紀以降の国内外アンビルト建築の図面や模型、関連資料を展示していました。
何らかの理由で完成に至らなかったり、あえて提案に徹した刺激的なものも。
建築に詳しくないのでついていけるか???でしたが、これがなかなか面白く
実際建てられていたら凄いだろうなぁと想像しては楽しんでしまいました。
まるでSFの世界だったり、映画ロード・オブ・ザ・リングに出てきそうなものだったり。
インポッシブルでありながら人の創造力や思考の力強さを感じ、
同時に様々な可能性も感じさせられましたね。
黒川氏の資料も展示してありました。
いわゆる建築家だけでなく、岡本太郎などの芸術家のアイディアも展示してあるのが
面白い。
そして最近の設計になるとCG映像で建物をリアルに完成予想として表せますからね。
思わず見入りながら、最後の展示室に入ると、そこには新国立競技場の模型が。
そう、東京オリンピックのコンペで選ばれたザハ氏の案。
膨大な資料、データ。
綿密に計算され、準備万端。あとは許可待ちだった・・・とあり、
ちょっと何とも言えない気分になりながら会場をあとにしました。
美術館周りにはいろいろなオブジェ作品や彫刻も。
夏にTV放映された映画「ひろしま」。
原爆をテーマとした作品で、その中にこの比治山と言う場所も出てきます。
今は美術館で憩いの場所になっていますが、昔は防空壕があり、
大変な思いをした人たちが大勢避難されていたのですね。
何度か訪れた美術館周りの風景も違ったものに見えてきます。
原爆投下から僅か8年後に製作されたという映画は8万8千人のエキストラが出演し
原爆の恐怖、凄惨さを伝えるべく物凄いエネルギーに溢れていました。
完成した作品はアメリカへの配慮でお蔵入りになっていたとか。
幻の映画になってましたが、決して忘れてはいけない意味で、今後も
広く公開、放映して欲しいものです。
夏にはBSで放映された「野火」という映画も観てました。
フィリピンのレイテ島を舞台にした戦争映画。
あまりにも悲惨で、ほとんど画面を観れてなかったですが・・・
これがリアルな戦争というものだと。
塚本監督がどうしても撮らずにいられなかっという思いが伝わります。
ありきたりな言葉ながら、やはり平和が一番。
比治山で美術鑑賞しながら穏やかな時間を過ごせるありがたさがしみじみと。
今回、時間的に行けませんでしたが、広島の平和記念資料館の展示が
リニューアルしているということで、またいつか再訪したいと思います。