最後のコンサート

今年になって、著名人の訃報が多いのですが

先日、坂本龍一氏の訃報で、ショック・・・。

覚悟はしていたものの、やはり現実となると。

71歳は早すぎますよね。

 

 

実は昨年末、オンラインコンサートを視聴していました。

ガン闘病中でライブをする体力がないため、一曲一曲撮影したものを編集して

繋げた映像を流すという形式。全世界に配信されました。

オンラインのコンサートはチケットを購入するのも初めてで、あわあわしながら

ギリギリに滑り込み。しかも家族が流行病発症中、自分も濃厚接触者決定という

凄い事態の中、これが最後になるかもしれないという教授の言葉に突き動かされ

思い切って視聴した次第です。

 

深夜の時間帯、PCなので音もいまひとつ。

モノクロームで撮られた教授の姿はすっかり痩せてしまって、指も細い枝のように。

痛々しさを感じながら観てましたが、一つ一つの音を慈しむような演奏で

ピアノ一本でゆっくりゆっくり奏でる音楽は、知っている曲もまた趣が違って

味わい深い。あー、命を燃やし尽くしながら弾いてるんだなぁ・・・と。

定番の「戦場のメリークリスマス」はもちろんのこと、「シェルタリング・スカイ

「東風」も良かった。

 

気持ちが落ちている時期でしたが、何だかこちらが励まされるような。

音楽ってすごいな。

今となっては本当に最後のコンサート、何とか見届けることが出来て良かったです。

 

 

今年に入って、教授の誕生日に新譜が発売され、そういえばD・ボウイが自分の

誕生日にCDを出し、そのまま旅立ったことを思い出し、まさか?と不安に思っていたら

なんと高橋幸宏氏の訃報が!   言葉を失いました・・・。

 

実家に帰った時、幸宏さんのツアーパンフを探したりして。

YMOの中ではダントツにお洒落でダンディな方でした。

JAPANのメンバーであるスティーブ・ジャンセン氏がツアーに参加していて、

その後ずっと親交も続いていたようですね。

幸宏さんも旅立つには若すぎる・・・。YMOは細野さんだけになっちゃった。

 

 

教授のツアーパンフも出てきました。

懐かしい!   この頃、バリバリというか、尖がってました。ド迫力のライブ。

結局生のコンサートは2回行ったかな。

2回目はピアノソロのコンサートで熟成された大人の味。

 

 

 

一年以上前になりますが、映画の戦メリ、4K修復版と言うのも観に行きまして。

やはり自分はここからいろいろと嵌まっていったという原点かも。

最初に戦メリのテーマが流れた時点でうるっとなってしまった。

今はボウイも教授もいなくなってしまったんだなぁという寂しさを感じます。

 

でも教授は「芸術は長く人生は短し」と言うヒポクラテスの言葉を好んだそうで、

まさにその通り。優れた作品はずっと残って生き続けますね。

音楽、俳優、そして環境問題や社会活動にも取り組み、最後まで精力的に生きた教授。

どうか安らかに。