新作映画を観に行きました!

前回観に行ったのは、ちょっと前の映画でした。

今回はコロナのため公開が遅れていた新作。

嬉しいですね~。

 

f:id:yun7neco:20200623234707j:plain

 

「ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語

ジョーはマーチ家の個性豊かな四姉妹の次女。情熱家で自分を曲げられないため周りとぶつかりながら、

小説家を目指して執筆に励む日々。控えめで美しい姉メグを慕い、姉には女優の才能があると信じるが、

メグが望むのは幸せな結婚。また、心優しい妹ベスを我が子のように溺愛するも、彼女が立ち向かうのは病と言う大きな壁。

そしてジョーとけんかの絶えない妹エイミーは、彼女の信じる形で、家族の幸せを追い求めていた。

共に夢を追い、輝かしい少女時代を過ごした4人。そして大人になるにつれ向き合う現実は、時に厳しく、それぞれの物語を生み出していく。小説家になることが全てだつたジョーが、幼馴染のローリーのプロポーズを断ることで孤独の意味を知ったように。

自分らしく生きることを願う4人の選択と決意が描く、4つの物語。    (公式サイトより)

 

 

まず映画冒頭、ここから始まるのか~と。

ジョーが小説家を目指して、ニューヨークの出版社に小説を持ち込む場面です。

ということは、少女時代の思い出を振り返るという構成?と思いつつ、ちょうど最近

再見していた映画「若草物語」の1949年版を思い浮かべてました。

あちらは時系列に沿って話が進みましたが、この新しいグレタ・ガーウィグ監督版は

7年前のマサチューセッツでの少女時代とニューヨークでの今を行き来するスタイル。

新鮮・・・でも若草物語が初めての人はちょっと分りづらいのでは?と余計な心配をしたりして(笑)

過去と現在で色のトーンが違うし、演じている俳優たちの髪型などから、場面転換に

慣れてくれば大丈夫かな。

 

(以下、ネタバレあり)

 

 

とにかく、ジョーを演じるシアーシャ・ローナン、いいですね!

しっかりとした意思を持ちながら、心の揺れも繊細に。

彼女の魅力がこの映画を最後まで牽引してくれた気がします。

f:id:yun7neco:20200624005141j:plain

ローリーを演じるティモシー・シャラメとの相性もバッチリ。

仲が良い大親友なのに、男女の愛は成立せず・・・

後のジョーの思いが切ない・・・。

母親役のローラ・ダーンも巧かったです。

1949年版は絵本を観ているような美しさで、母親も慈愛のあるマリア的な存在でしたが

今回は南北戦争の時代に生きる母親としての人間的な一面を覗かせたりしています。

 

f:id:yun7neco:20200624010345j:plain

四姉妹それぞれ個性があり、ジョーとの対比、関係性も丁寧に描かれて一層

奥行を感じました。

特に末っ子エイミーの存在感!

今年観た映画「ミッドサマー」の主演で大変な目に遭っていたフローレンス・ビューが

演じています。メグの結婚式で花輪を付けて踊っているシーンで、ミッドサマーの場面がフラッシュバックしてクラっとしましたが(笑)

いろいろやらかしてしまうエイミー。

でも彼女なりの考えがあり、逞しく成長していく姿が印象的。

1949年版ではエリザベス・テイラーが演じていましたが、ローリーと結婚することになった経緯がなくて唐突だったので、今回しっかり描かれていて良かったです。

そういえばジョーの原稿を焼く場面、スケートのエピソードもなかったですね。

華やかでお人形のようなテイラー、当時何か制約でもあったのでしょうか???

 

ジョーがべスに捧げる四姉妹の物語を書き上げ、認められて本になる過程も素敵。

映画冒頭では女性作家であることを隠していたのに、ラストでは堂々と出版社と

交渉する姿にワクワクします。

ジョーは作者オルコットの分身であり、また、グレタ・ガーウィグ監督の投影とも

言えるのかな。

自分らしく生きるということ・・・150年も前のお話をこんな形で現代に蘇らせ、

共感させてくれた作品、お見事でした。

 

f:id:yun7neco:20200624015403j:plain

衣装も風景も美しかったです!