映画館が再開。
シネコンのラインナップはまだ新作が乏しく、さて何を観ようと迷いました。
クラッシック映画を大画面で観るのもいいかなと思いつつ、選んだのはこれ。
フランスとデンマークの合作。
昨年公開されたものです。
19世紀のロシアが舞台。
貴族の娘である14歳のサーシャは一年前に北極航路の探検に出かけたまま
行方が分からない祖父のことが心配でたまらない。
舞踏会の場で王子に探索船を出すよう懇願するが受け入れられず
父からも叱責され、一人で家を飛び出す。
そして祖父を探す北への旅に出る・・・
ストーリーは少女の冒険譚。王道です!
14歳の、しかも貴族のお嬢様が強い意志を持ち、逞しく成長していきます。
シンプルながら好感の持てる構成。
若干都合よく進みはしますが(笑) 食堂で奮闘して働く様子に思わずエールを
送りたくなったり、船に乗り込んでから極地での困難の連続には
手に汗握るハラハラ感も。
そして何と言っても、このシンプルな作画!
輪郭線がほとんどないベタ塗りながら、
動きにリアルさを感じるのは緻密に計算されているから?
光と影の動き、揺らぎ。少女の目の色も場面によって変化します。
何となく懐かしさを感じるものもあり(昔の東映アニメとか?)
それでいて古臭くもなく、場面場面がとてもアーティスティック。
氷河や船の表現も素晴らしい。現代の抽象画のように見える風景もありました。
ということで、独特な「絵」に非常に魅力を感じた作品でした。
映画館は消毒液など感染防止対策をとっていて、座席は前後左右を一席ずつ間隔を
空けての販売でした。
といっても貸し切り状態で。マスク着用とのことだけど、外しちゃおうかな~と
思っていたら、お客さんが入ってきたので結局マスクして最後まで観ました。
これだけ空いていたら大丈夫だとは思いますけど一応ね。
ついでに・・・
TVで放映された「おちゃのじかんにきたとら」
こちらも観ましたよ。
イギリスの絵本が原作の短編アニメーション。
雨の日の午後にソフィーとお母さんがティータイムを取ろうとしたら
突然トラが訪問してきて・・・。
トラの食べっぷりが凄いんです(笑) 家中のものを食べ尽くしてしまう~。
でもソフィーは大喜び。
また来てくれないかな・・・と。
不思議な感覚のお話。家族みんながとても寛容!
そしてこちらも絵の動きがすごい。
室内のあれこれを簡略化して、トラと人物に視点を集中させてます。
トラの動きが何ともしなやか。触りたくなりますよ。