イン・ザ・ハイツ!

9月もどんどん日が過ぎていき焦ります・・・

先月観た映画はこれ。

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「イン・ザ・ハイツ」

NYの片隅に取り残された街、ワシントン・ハイツ。住民たちで賑わう大通りはいつも、歌とダンスであふれている!  その街で育ったウスナビ、ヴァネッサ、ニーナ、ベニーの4人は、仕事や進学、恋につまずきながら、それぞれの夢を追っている。ある、暑さが激しい真夏に起こった大停電。4人の若者たちの、そして熱い絆でつながるワシントン・ハイツの人々の運命が大きく動き出す。(映画館サイトより)

 

予告で映像を見て、これは映画館で観たい!と思ってました。

行って正解です。

移民パワーのミュージカル映画。彼らの抱える過酷な問題も描きつつ、ラテンの歌と踊りは暑い夏にピッタリ。上映時間は少々長めですが、ノリノリで最後まで観ることが出来ました。

 

 

以下、ネタバレします。

 

 

移民、ミュージカル・・・と言うと、懐かしの「ウェストサイド物語」が浮かびます。

プエルトリコ人の存在を初めて知った映画。リタ・モレノが印象的だったな。

今作は人種のるつぼであるNY下町を舞台にしながらウェストサイドのような移民同士の衝突はないのですが、厳しい現実には考えさせられるものがあります。

主人公のウスナビが語り部となり、ラップ調で登場人物が次々と紹介される冒頭シーンから観客を物語に引き込むのは上手いですね(字幕を追うのは必死!)

 

ドミニカ出身のウスナビは食料品店で働きつつ故郷に帰ることを夢見ている。

彼が片思いのヴァネッサは美容院に勤め、いつかデザイナーになるのが夢。

ニーナはスタンフォードに進学しながら、悩みを抱えてコミュニティに帰ってくる。

彼女に思いを寄せるのはニーナの父親が経営するタクシー会社で働くベニー。

これらの4人の若者が映画の中心となり、たくさんの移民たちが交差する群像劇です。

若者(移民2世)たちのストーリーに加え、移民1世の歴史や思いも描かれてました。

コミュニティ内の母的存在のアブエラが特に印象深く、地下鉄の中で自らの人生を歌い上げるシーンは心に残りました。

彼女の思いは若い世代に受け継がれていく・・・人々の期待を背負う優秀なニーナは自分のやるべきことが明確になり再び歩き始めます。不法移民であるウスナビの従弟ソニーにも希望が見えてきて良かった!  若い彼らに幸あれ!と願ってしまいましたよ。

 

ウスナビがヴァネッサにゾッコンかと思っていたら、意外にアッサリ?

ヴァネッサの方が熱心であれれ?と思ったり、ニーナとベニーがカップルになれて良かったけど、タクシー会社はどうなった?  ベニーの仕事は?とか、気になるところもあり。でも細かいことは歌とダンスで吹き飛んでしまうところがミュージカル(笑)

 

しっかり歴代のミュージカル映画のオマージュも挿入されてました!

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真上から撮影されたプールのシーン、エスター・ウィリアムズの映画だ!と

すぐわかりました。

他にも「ザッツ・エンターティンメント」(ミュージカル映画の名場面ばかり集めた映画)で見たようなシーンがありましたね~。

 

画面はカラフルで、ヴァネッサやニーナのファッションもお洒落で可愛い。

生活の苦しさや理不尽な差別があれども、それに負けない熱い歌とダンス。

それらは観ているこちらにも伝播して楽しかったです。

映画館は空いてはいましたが、前方に座ってるおじさんの頭も左右に揺れてました~。

あと、作品中のラテンの音楽がどこかで聴いたことがあるような、似ているような。

考えてたら、あっ、カルディのお店だわ(コーヒーと輸入食品のお店です)とハタと気づきました(笑)

道理で心地よく、コーヒーを飲みたくなるわけですね。

今度お店に行ったら、映画の場面が頭に浮かぶと思います。