やっと観ました、映画CATS。
有名な舞台ミュージカルの映画化。
満月が輝く夜。
ロンドンの片隅のゴミ捨て場。
個性豊かな"ジェリクルキャッツ"が集まってくる。
今宵は新しい人生を得ることができる たった一匹の猫が選ばれる特別な夜。
一生に一度、一夜だけの舞踏会の幕が開く・・・。
(映画チラシより)
ずいぶん昔に舞台版を一度観たことがあり、初めての映画化と言うことで
楽しみにしていました。
でも、海外で先に公開されると何だか酷評のようで。
猫人間が怖いとかホラーだとか?
え? どんなことになってるの?
・・・と、ドキドキしながら劇場へ。
結果、普通に楽しめました。
そんなに酷いかな~?
音楽もダンスも素晴らしかったですけど。
あまりの言われように気の毒な感じがしました。
まあちょっと思うところもあり・・・
(以下ネタバレあります)
やはり、まずビジュアルですかね。
私は予告編で観た段階で「ほー、そうきたか」とは思いましたが許容範囲内。
確かに舞台版とは違いますね~。
かなり人間のような見た目。そして体に猫の毛を植毛したようなデジタル技術。
ちゃんとリアルに髭もピンと張り、耳はピクピク細やかな動き。
尻尾もゆらゆらして猫っぽい。
まあ違和感はあるものの、観てたら慣れてはきます。
(猫より、小さなゴキちゃん、ねずみさんの方がちょっとビックリしましたが)
でもこのビジュアルが生理的に無理な人はキツイかな。
長老猫を演じるジュディ・デンチ。
このくらいならまだ。ということはやはりバランスでしょうか。
顔回りをもっと舞台版のようにモフモフにして、耳も大きめにすれば良かったのでは?
昔、ロンドンで観た舞台のパンフレットを思わず引っ張り出してきました。
一人だけ、すらりとした猫がいましたが、他は皆、顔回りがタテガミモフモフです。
衣装にレッグウォーマーなども取り入れ、全体的にバランスが良かったような。
今も上演している劇団四季、きっとずっとこのスタイルなんでしょうね。
パンフレットの中に歌姫サラ・ブライトマン発見!
彼女は初期に出演していたそうなので、
私が観た頃は違う役者さんが演じていたと思います。
ちょっと脱線してしまいましたが~
とにかくビジュアル面で損をしているなら勿体ないなぁと思った次第です。
ストーリーがないとの批判があるそうで、いやいや、キャッツは様々な猫が自己紹介
していくシーンがほとんどの作品です、と。(笑)
映画はヴィクトリアという白い子猫の視点で展開するので、少し説明的になってます。
あと、キャラクターなんかも舞台とはちょっとずつ変えているようですね。
キャッツシアターではゴミ山の空間のみですが、時々室内からロンドンの街に
場面が移るのも映画ならではでした。
映画化するにあたって様々な工夫を凝らしているのは凄く伝わってくるものの
私が残念に思ったのはカメラワークかな。
群舞の中に入っていくのが揺れるもので観ていて疲れてしまって。
もっとダンスを観たいのに、カット割りが多すぎたり。
せっかくの見事なダンスが・・・やっぱり勿体ない。
そうは言っても、懐かしいナンバーに浸り、名曲メモリーの場面では案の定、
涙腺決壊。(ジェニファー・ハドソンの歌声、凄いですね)
もう最近は懐かしい音楽などに触れると必ず・・・って感じです。年かしら。
アカデミー賞が決定した裏で、なんと不名誉な最低映画「ラジー賞」に多部門
ノミネートされたという今作。
それほど悪くないですよとフォローしたくなる心境です。
我が家のリアルキャッツも踊ってます!
舞台版を再見したくなりました。